治療をするだけでなく、
機能温存を図り疾病の制御を狙う。
脳疾患治療では“脳”という大切な組織を守るべく、多種多様な治療方法が発展してきました。特に脳血管障害、良性脳腫瘍の治療において根幹をなす治療手技としては、顕微鏡手術、内視鏡手術、そして定位放射線治療(ガンマナイフ)の3 つだと考えています。これらは「3 本の矢」のような関係であり、正しい理解を以て組み合わせた治療を行うことで機能温存を図りつつ疾病の制御を狙うことが可能になります。
これらの治療を全て「知っている」先生は多いと思いますが、本当の意味で全てのモダリティの利点欠点を理解し、バランス良く活用できる先生方は大変少ないのが現状です。私は駆け出しの頃から顕微鏡手術に専心し、東大に移ってからは自分に足りていなかった内視鏡技術、ガンマナイフ治療を学び、アメリカに渡って更にこれら知識・技術・経験を深めて参りました。
脳疾患と闘う皆さんの一助となれるよう、今後とも精進して参ります。